珈琲のはなし
コーヒーブレイク〜コーヒーを愛した文化人
音楽、小説、研究など。集中して探求や創作に没頭するとき、かたわらにはコーヒーが似合います。
以前は2人の大作曲家のエピソードをお話しましたが、今回はコーヒーを愛した文化人をさらにご紹介しましょう。
一日50杯のコーヒーを飲んだ詩人
前回のお話で、バッハは一日数十杯のコーヒ一を飲んでいた、というお話をしました。
そんなバッハに負けず劣らず、た<さんのコーヒ一を飲んだといわれる有名人がいます。
まず18世紀のフランスの詩人ヴォルテール(1694〜1778)は、一日50杯のコーヒ一を飲んでいたといわれています。

彼のさらに上を行くのは、19世紀のフランスの作家バルザック(1799-1850)。

彼は一日に12時間以上仕事をし、その間になんと80杯ものコーヒ一を飲んでいた、と「近代興奮剤考」という本に記されています。
これほど多くは飲まなかったにせよ、コーヒ一をこよなく愛した文化人、 有名人も多くい ます。
たとえばモーツアルトは、その死の直前までコーヒーを飲んでいたという逸話の持ち主です。

ショパンやリストといった名だたる有名人との噂があった女性、ジョルジュサンド(1804〜1876)は、睡魔と闘うためにたばことコーヒーは手放せなかった、と言われています。

歴史上の有名人はナポレン・ポナパルド、カント、ルイ15世、フリードリッヒ2世、 ジャンジャックルソー、 鉄血宰相ビスマルクなど。
コーヒー愛飲者だった偉人は、枚挙にいとまがありません。
コーヒーを愛した日本の随筆家
日本では「遠山の金さん」が愛飲した、も言われています。戦前の物理学者で随筆家でもあり、地震の研究でも知られを寺田虎彦(1878〜1935)は、著書「コーヒー哲学序説」で、コーヒー愛を熱く語っています。

「一杯の珈琲は自分のための哲学であり、宗教であり、 芸術である」。また彼は、「好きなもの イチゴ珈琲花美人 懐手して宇宙見物」という歌も残しています。
最近の有名人であれば、高倉健さん (一日50杯は飲んだ)や、缶コー ヒ一を手放さないと言われる明石家さんまさんなども有名ですね。